謎 
 
 
 
「……レンカ…?」
 
今レンカが、突然開いた魔方陣に吸い込まれていった。
レンカも削除されたのか?
――まさか。
 
 
俺は部屋を飛び出し、隣の部屋のドアを乱暴にノックした。

「は、はい」
 
ミク姉がドアから顔を覗かせた。
良かった。
しかし謎が生まれた。

――なぜレンカは消えたのか。
 
「どうしたの?レン君」
「今、突然レンカが消えたんだ」
「え…?どういうこと…?」
「分からない。突然魔方陣が開いて、その中に吸い込まれていっちゃったんだ」
「と、とりあえず中に入って」
「おじゃまします」
 
中に入るとミクオさんが『ネギのすべて』という本を読んでいた。
どれだけネギを愛しているのか。
そもそもどこで手に入れたんだ、その本。
 
「ん?どうした?」
「今…」
 
俺はさっきミク姉に話したことをそのまま話した。
 
「それは不思議な話だな」
「そうなんです…。何か、思い当たることはありませんか?」
「すまん。さっぱりわからん」
「ですよね…」
 
三人で悩む。
 
「そうだ!KAITO兄さんとKAIKOさんに聞いてみたら?」
「なるほど!」
「さすがミク!」
 
廊下に出る。
 
「えーと、確か一番端だったよね」
「あぁ」
 
何もない真っ白な長い廊下をかけていく。
 
「ここだ」
 
ノックをする
 
「はーいよ」
 
といって顔を覗かせたのはKAITOさんだった。
 
「おぉ。いらっしゃい。あれ?レンカちゃんは?ケンカでもした?」
「違うよ。そのことなんだけど…」
 
ミク姉はKAITOさんに事情を説明をした。
 
「不思議ね。どこに行ったのかも分からないんでしょ?」
「はい」
「うーん。誰かがレンとレンカちゃんの部屋にいたのかな…」
「確認してきます」

俺は部屋を出て確認へ向かった。
 
部屋の隅々まで探ってみたが、どこにも異常はない。
おかしいな…。
 
KAITOさんたちの部屋へ戻る。
 
「誰もいなかったです」
「うーん、ますます不思議ね」
「KAITO兄さんの割にさえてると思ったけど…。やっぱり違ったんだね」
「…」
 
KAITOさんのこの言われようは一体。
 
「レンカは何故・何処へ消えたんだ…?」
 
 

考えれば考えるほど謎は深まるばかりだった。
 
 
 
 
 
 
 
 
次回へ続きます。


 

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

家族の消失 ―鏡音編⑧―

前回同様、亜種注意。


最終回も近いか…?

初音ミクの消失
http://www.nicovideo.jp/watch/sm2937784

この小説の土台、および参考にさせていただいております。
 

閲覧数:2,344

投稿日:2012/04/13 19:07:39

文字数:997文字

カテゴリ:小説

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