あんたの目はいつだって優しさに揺れて
僕を叱るときはいつもまっすぐな視線で

『私よりに先に 死んだら許さないから』



学校から帰ったならまず姿を探すんだ
今日の夕飯はなんだろな、なんて
少しだけ物音たてて広くない家の中
テーブルにラップと豚カツを見つけた

明日って試合だったでしょ?
応援行きたかったけれど…
いいよ別に来なくても
たかが練習試合だ

さり気ないあの人の愛情
今夜も僕のため仕事へ
明日は勝ってやるんだ
よろこぶ顔が見たいから

『私より先に 死んだら許さないから』
それが口癖なんだ まったく脅しじゃんか
そのくせ抱きしめる腕は温かいから僕は
この人がきっと嫌いになれないんだよ



あの頃の僕はそう気づいてなかったんだ
あの人がひとりで泣いてたなんて
僕に無意味な心配かけさせたくないからと
テーブルに落ちた雫を隠していた

僕だってちょっとずつは
成長しているんだよ
いくら気丈に振舞っても
僕はわかってしまったり

僕のためとわかってる
それでも一瞬の憂いに
なにもできない僕は
ぎゅっと手を握りしめて泣いた

『私より先に 死んだら許さないから』
この言葉に込められた愛 なによりも深いんだ
僕ができることとか勉強・部活を頑張って
やったよ!と報告することくらいしかない



エゴと思ったこと
うるさいと思ったこと
たくさんあったけれど
やっぱりあんたは目を細めてくれる



『私より先に 死んだら許さないから』
それが口癖なんだ まったく脅しじゃんか
苦労した分のシワが年々増えていくあんたに
いつか泣けるほどのプレゼント用意するよ



ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

Dear Mother

親が子どもを愛するように、子どもも親を愛してるんです。

閲覧数:52

投稿日:2011/01/17 23:09:46

文字数:694文字

カテゴリ:歌詞

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