袖ひるがえし 少女子(おとめご)が舞う
華やかな楽の音
実りを祝う年に一度の
神に捧ぐ舞よ

そうは聞くけれど本当かしら
あんなにきれいなのは
きっと本当の天女なんだよ
地上に降り立った

天つ風よ聞こえるか
はるかな空の あの雲の通い路を
どうかこっそりと吹き閉じて
終わりを少しでも遅らせておくれ


笛の音がやみ 絃(いと)の音がやみ
やがて楽は絶えて
儀式は幕を下ろしてしまう
君は行ってしまう

君は本当は天から降りた
天女だったんでしょう
だってこの晴れ舞台を最後に
去ってしまうのだもの

天つ風よ聞こえるか
届かぬ空の あの雲の通い路を
どうか後生だよ吹き閉じて
別れを少しでも遠ざけておくれ

ライセンス

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  • この作品を改変しないで下さい
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12.どうかあの雲の通い路を

天つ風雲の通ひ路ふきとぢよをとめの姿しばしとどめむ(僧正遍昭)

※「ノベルアップ+」及び個人サイト「篝火」でも公開中。

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投稿日:2023/11/23 13:58:17

文字数:304文字

カテゴリ:歌詞

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