数年前のことだ。

「リント君、宿題、写させてくれません?」

「また?ホラ。今度はちゃんとやってくるんだよ?」

「はーい。」

「リント、宿題写させたらコイツの為になんねぇだろ?」

「レン君、私のことを…?でも私はリント君が好きなので♪」

「ちげぇよ!!大体、リントはミキに甘すぎんだよ!!」

「困ってるしさぁ、いいじゃん。」

―それと、彼女が好きだから。

「だからってさぁ…」

「じゃあ借りていきますね~」

「おまっ、人の話聞けよ!!」

こんな毎日。

リントは、自分によく話しかけてくれるミキが好きだったし、ミキも自分のことが好きであると確信していた。









しかし。








見てしまったのだ。

ミキの告白を。

「レン君、付き合ってくださいますか?」

紛れもなく彼女。
ピンクの長い髪に、クリクリとした丸い瞳。

そのミキが、自分ではなく、レンに告白していたのだ。

「すまん。俺は…」

「ミキ…レンが好きだったんだね…そっか。」

「リント君…!!」

「隠さなくていいよ。」

笑っていた。
リント自身でもわからないが、笑っていた。

そしてリントは壊れたのだ。

気が付いたらミキは屋上からいなくて。
下をみたらミキが血を流していて。

そして確信した。

――俺が、ミキを―――


「リン…ト…」

「レン…俺…」

「リ、リントはなにもしてねぇよ!!ミキが、落ちたんだ…!!これは事故だ!!なぁ、そうだろ!?」

「レン…」

「リントは悪くねぇよ!!」

リントは初めて思った。
自分が――『怖い』。




























「ルカ…ルカは何処にも行かせない…」

「――――」

「ミキの笑顔やミキの髪を思い出すよ。」

そういってリントはルカの腹部に刃物を突き立てようとした。
その時。

「リントおおおおっ!!!!やめんかいいいい!!!!」

「!?」

「その刃物を捨てなさい!!」

「お姉ちゃん……」

『お姉ちゃん』と呼ばれた人は、ルカなんかよりも可愛くて、キュートだ。

ルカは可愛いというより綺麗なのだが。

そして、リントとレンにすごく似ていた。

「彼女はミキさんじゃないんだから!!」

ルカは力が抜けてその場にへたれこんだ。

「あ…」

「お姉ちゃん?」

「手紙を落とした女の子だっ!!」

「へ…?」

何故知っているか尋ねようと口を開いたが、心を読んでいるかのように、話し始めた。

「あれ、男装した私なんだよねーっ!!」

…ハイ?

「男装した私って、この2人に似てるって定評があってさー」

つまり、恋した相手は…
女。

「え…ええええ!?」









続く。

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ある少年と‥⑨

ええええ!?
なんだこれ!?

ヤバイ、話が変な方向に…

戻すよ、戻す!!
話頑張って戻すから!!

閲覧数:195

投稿日:2011/05/15 12:19:24

文字数:1,157文字

カテゴリ:小説

  • コメント2

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  • 魔熊

    魔熊

    ご意見・ご感想

    なんだと!
    リントの過去にこんなことが…

    ルカの想い人が『女』だと!!
    どうなる?どうする?
    気になるぞ!

    2011/05/15 12:31:02

  • 檸檬飴

    檸檬飴

    ご意見・ご感想

    えっ、ちょっ…何これww
    最初はシリアス的な雰囲気だったのに、何これww
    悲しい雰囲気では終わらせないってことかな☆
    続き気になるっ!!

    2011/05/15 12:28:23

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