母の身体がぶら下がる 村の木の下
続き女がまたぶら下がる 人知れず

夕べ少年がまた下がる 同じ木の下
終に咲き枯れ萌え出づる 泣きながら

九尾が 言ひ遣るは
「流すのは己が為 存分に干からび その想い忘れ往く」

彼女は歌う
「愛しさゆえ 手放すは 我が子 君 半身」
誰への想いかも解せずに 夜な夜な囀る


日々を彼女は泣き鳴う 忘失のまま
明日も変わらずに歌う いつまでも

ある日彼女はふと気付く 心中の想いたち
強く覚える悔い沁みる こんなにも

縊鬼が言い 嘲笑う
「対価を己が為 引き込んできましょうか 想い伝える為に」

彼女は歌う 己の為
「生り落ちた 意味は心得てる」
この想い伝えられずとも 受け継がせずにと

彼女は歌う 
「愛しさゆえ 手放すは 我が子 君 半身」
誰への想いかも解せずに 夜な夜な囀る

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

天ノ花魄~夜想悲歌~

endyさんとのコラボです。
恐れ多くも私の名前に使っている精霊を題材にさせていただきました。
「縊鬼にも惑わされず長く鳴き続けやがて樹の神に転化した花魄のお話」ということで神様の名前によく出てくる「天(アメ)」をつけさせてもらいました。
完全に私の名前になりましたw
アメは日本神話になりますが、花魄は中国の精霊です。い、異文化コミュニケーションです(言い訳

読み方解説
・天ノ花魄~夜想悲歌~ ⇒ あめのかはく~やそうひか~
・少年 ⇒ おのこ
・終に ⇒ ついに
・九尾 ⇒ ここのお
・言い遣る ⇒ いいやる
・己 ⇒ おの
・解せず ⇒ かいせず
・囀る ⇒ さえずる
・鳴う ⇒ うたう
・心中 ⇒ こ
・縊鬼 ⇒ いき
・嘲笑う ⇒ あざわらう
・生り ⇒ なり

閲覧数:251

投稿日:2013/10/14 05:20:19

文字数:366文字

カテゴリ:歌詞

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