真神稲荷の投稿作品一覧
-
今もずっと歩き続けてる 先を目指して――
ゆっくりな歩みでも続けばいい
何度転んでも立ち上ればいい
そのまま寝ててもまた起きればいい
要は歩き続ければそれでいい
じっくり行きまっしょい!
ひとりひとりに背中を押され
遠くまで歩いてきた
ちりも積もらばやまとことの葉
先にある道は続く...やまとことのは
-
告げられる終焉と また新たな創生
寄せては返し繰り返せど
同じ刻は二つも無く
潮流に熟れ 煤む彩を湛える海硝子
海神の聲に揺れて 淡く光る夜光虫
彗星の様に尾を引き 道を示す様に
冥に揺蕩う
今日も誰かが身籠り
そして誰かが身罷る
夜半の月が滲む...翠色海硝子
-
意に沿わない奴と 気に食わない奴を
排除する寵臣恐怖政治の楽園
偏執の観点で公平な弾劾?
票決を仕組んで表現を私刑
想像力で創造性を支配――目出度いな!!
ヒステリックに喚き散らかすだけの美声に酔い痴れ
考えも無く列を成す
アウトサイドを気取る大きな群れの同調圧力
――何が一匹狼だ?
他人を理解しな...ディエス・イレ
-
飛行機の音に怯え彼女を強く抱いて――
――「ねぇ、あなたは何処から来たの?」
初めて会ったとき、少女は翠の瞳の彼女に訊きました。
「屹度、あなたの国は綺麗な建物が並んで、
みんな倖せに暮らしてる。絶対にそうよ」
少女の国では戦争があって、
彼女は何処か遠くへ連れて行かれそうなのを少女が護っていました...舶来人形
-
今朝はいい天気ね
昼にはすごく暑くなるかしら
日暮れまでにはちゃんと帰って来てね
今夜のご飯は何にしようかな?
あの人の旦那さんは働き者で
あの人の奥さんは可愛い人
どこも家族で仲睦まじく
私は独りでどうしたらいいの
ちゃんと帰って来てって言ったのに
兄さんと一緒にどこに行ったの...ケナーブラ(対訳)
-
その日は あの日の様に
土砂降りで 雨宿りしていた
その時に バス停の
同じ屋根の下 あの子と二人
ベンチに腰掛けて 文庫本を読んでる
黒い箱のタバコをくわえた あの子の横顔
真剣な 眼鏡越しのまなざしが
恋しくて
タバコを灰皿に擦り 文庫本をたたむ
何気ないその仕草に 心が揺れる...土砂降りの通り雨
-
眸の奥の光は、まるで檸檬曹達水の瓶の中にある
硝子の珠の様なモノ。
――不思議、で、溢れた光。
深い杜の中、冷たい空から差し込んだ陽射し
暖かな陽溜まりの様な彼女 不思議な存在。
銀縁眼鏡の鏡面の向こうでは
何が見えてる?
「私の中には華が咲いてるの。風がそよぐと音楽を流すの」
彼女が付けた名前――...碧い、華。
-
柔らかな光 山吹の日差し
仄に染まる朱 透き通る菫空
静に咲く花は 心細そうで
最後のひとしずく 儚く強く
今、さかり、過ぎて 終わりへと向かう
まだ終わりじゃない まだ一人じゃない
いや、でも寂しい 少しずつ消えてく
陽の欠片が沈んでく
薄闇の中で 聞こえる鴉の声
鈍色の雲が 伸びてゆく...秋に咲く景色
-
レモンとゴボウの不思議な組み合わせ
土の香りと爽やかな笑顔
お日様の恵みは
地面の下にだって届いてるの
ステキな笑顔守るため
キレイにしてあげるよ♪
Chu☆Chu 恋のバランス飲料
食物繊維とビタミンC
キュン☆キュン 胸が高鳴る炭酸
シュワシュワ弾け爽快サワー...恋のバランス飲料
-
樹々を擦り抜けて吹き付ける
風の冷たさに身を震わせ
開けた視界に映る夜の湖
漣が仄に響く
数多に煌めく星明り
月の無い空に瞬いて
腕を伸ばしても何も摑めない
空迄は遥か遠く――
湖面に広がる輝きに
一筋の雫 頬伝う...うたかた
-
手を繋いで歩いて行く二人の影 遠く、伸びて――
記憶の中、写真の中 彼女は老いることはなく
微笑いながら優しい眼差しを私に向けて佇む
白い吐息弾ませてはしゃぐ私と彼女
きらきらと舞い降りる輝き――
「雪だぁ」
「そうね」
手を繋いで歩いて行く二人の影 遠く伸びて
柊並木――聖なる園 倖せそうに微笑い...ホリー・ガーデン
-
月さえ無い夜空 風さえ無い平原
孤独に怯え 眠りに就けず
――苛立ちが昂まる
十字架に磔られた血塗れの
悪魔と謂われた神
そう深く突き刺してよ
僕が赦せないなら
錆槍の穂先を肋の奥に
冷たい風が夜を包み込む
――懐かしい感覚...耶蘇基督
-
秋風が吹いて 芒を鳴らして
飛ぶ秋茜 橙の空
冒険がえり 叢かき分け
帰路へと向かう僕とキミ
微風が吹いて 稲穂を鳴らして
鳴く蟋蟀 沈む太陽
薄暗い空間 転んだキミに
「大丈夫?」 手を差し出して
大きな瞳 にっこり微笑って
差し出した手を強く握った...夕やけ、小やけ。
-
遠く 遥か空高く
飛び上がるために長い路を
少しずつ速度上げて
前を向き駆け抜けていくんだ
今――胸の鼓動が高鳴る
ボクの住む場所を越えて
ほら――風の呼吸が聞こえる
まだ知らない場所を目指し進んで行く
朝の光浴びる街
宝石を散りばめた様な夜景...遠く、高く――
-
彩られた黒板――写しきれん暗号
黄色の重要語――理解できん単語
窓の外の風景――雨上がりの校庭
前の席のあのコ――広がってく妄想
銀色のシャーペン、水色のノート
想うが儘筆を走らせて描いた。
空みたいな空間、山みたいな壮観
――不思議と躍動感、午前の白昼夢。
描き損じても消さない、其処から新しい命が...パーフェクト・ワールド
-
廃墟が散らばる街 腐臭を運ぶ風
灼き付いた儘の視界
瓦礫が埋め尽くして 肉片が転がり
足の踏み場も無い道
数秒の出来事 其迄の日常
凡てが混沌に堕ちてゆく
広がるは際限無き緋の彩
何處迄も漆く澱む藍
陽は翳り緑も虚無に帰し
鈍に染む 雲も雨さえも...昊
-
真っ白なノートに 描かれた景色
引かれた五線譜 紡がれた言葉――
差し出された手を握り返して
伝わる温もりに支えられて
たくさんの人に貰った勇気で
踏み出した足は何処へでも行ける
この想いが誰かに届きますように
ひらり 羽のように舞い上がる花びら
ひとつひとつの彩が 生きている証
ふわり 風にのり流...ニジイロノオト
-
あの夜キミを見たボクは
この心 奪われて 恋をした
空には光る天の川
その下で ただ 立ち尽くした
キミも ボクの瞳を見つめ 微笑んで
寄り添い合い 見つめ合って
二人 空の下で――「離さない」
抱きしめた温もりと 瞳に映るその笑顔
どこまでも輝いて ずっとそのままで
暗闇を照らし出す 煌めいた星明...Milky Way(仮)
-
春になって櫻が咲いて キミは俯いて
微かに震えてる指先で 鍵盤をなぞる
キミの褪めた でも何処かが暖かい其の眼差
――包み込むコトの出来ない心
其の横顔は凍り付いた儘 譜面見つめてる
茫漠とした虚ろな眸は 何も映さない
微風に流れて 此の部屋まで紛れ込んだ花弁
其の彩の様に 淡く切ない想い
キミ...春、さくら、サナトリウム。
-
1
ボクの寿命は、よくて10年から15年。
あなたと少しでも離れるっていうのは、つらいコトなんだ。
だからさ、ボクを飼う前には、そのコトを思い出して。
2
あなたがボクに何をして欲しいのか、
ボクに解るには、時間が要るんだよ。
3
ボクのコトを信頼してよ。
信じてもらえるコトで、ボクは幸せになれるん...犬飼いの十戒(和訳)
-
もし 挫けず立ち向かう勇気があるのならば
私達も 声の限り歌い続ける――
選ばれし英雄達よ 戦いは既に始まっている
己が持つ力と技と信じる勇気こそが武器だ
汝は誰が為に戦う? 何故に此の道を選んだ?
答えを示せるは己のみ
さあ、征くがいい
高まるモチベーション 抑え利かずグングン上昇
――「...胴上げ待ったなし!
-
花咲き乱れる草原と 蒼い海の国
侵略 奴等は奪い踏み躙る
我らは今 戦火に包まれ燃える
Close eyes 強い絆と決意を胸に
さぁ・・・反撃の狼煙を上げろ!
円陣と十字架の旗を燃やせ
誇りと自由と平和の為に
奪われた国 民草の為に
さぁ 明日の為 立ち上がれ
――今!...円陣と十字架
-
橙色の空の下でいつも通り あの人と色々な話しながら
橙色の空の下でいつも通り あの人と途中まで一緒に帰る
終わって欲しくないこのひととき
大きな空につつまれた太陽が沈む
胸の中でひとりつぶやく 「時間よ止まれっ!!」
すみれ色の空の下で吹いた風 川原の草っ原を鳴らしてる
他に好きな人がいるのかな?
...かえりみち
-
一人きり部屋の中 膨らんでゆくキミへの想い
夜露のように光を浴びて
どうしてだろう、やけに雨が冷たく感じる
あの日の雨のように……
真夜中、窓辺に腰掛け 外を眺めるけど
変わらない街の日常 雨の世界
雨の中 家を飛び出し、苛立ちを抑える
体を冷やしてゆく雨の雫
走り続ける 朝が来るまで 風は吹く 雨...都会の雨
-
水源から垂る雫――冥へと、深く、澱に溶ける
河は無常を湛えて流る 絶えず刹那を水面に写し
やがて雨が降り、地に滲みて芽を息吹き
幾重も年輪を紡ぎ大樹と成す様に
跡無き路、己で踏締め進んで往く――未き刻へと
数多の手が闇に燈る淡い光へと伸びてゆく――
――救い、願い、赦し、何かを求めて腕を伸ばす
胎動...たまゆら
-
「此れが届く頃には、私は此處に居ないでしょう。
お別れ申し上げます。独りに疲れました。
左手首に時間と共に刻んだ傷を見る度に思い出します。
もう、耐えられません……」
貴方の温もりと脈拍が胸を締め付ける
瓦斯燈に照らされた氷雨 煌いて
「貴方は、私を莫迦な女と嗤うでしょうか。
それとも、×少女めと憐...初音