趣味で時々詩を書きます
プロフィールを見る投稿作品135作品
もっと見る-
路地裏に逃げ出せ せーのでロックンロール・スター
宗教戦争の末に教祖はこの地を去って それから
「あーだこーだ」だの「アレやコレ」を長々費やした原稿用紙に
積年の恨みをぶち撒けて書き散らした それが仇
過食と減食を繰り返して それでも前に進む
人生ゲームはカジノの真ん中で回る それに何を賭ける?って...四畳半神話体系
-
懐かしい歌の中に横顔 萌葱色の原色
足の踏み場に気を付けて まるで駄目な僕らで
梅雨の香りの中に我楽多の夢が浮かぶ
大丈夫 猫を被らなくても 一人で歩けるよ
掛け違いのボタン 外して付け直し
祈りや呪いは解かんままで
僕らは行こうぜ
それでも世界は前を向く 答えなんて無いけど
主語の大きさを比べ で...アイリス
-
棘張った感情の先端に躓いてら
脛を怪我した 膝小僧もほら
傷だらけで醜いけど これも一つの勲章なんだよ
なんて こんなのも恥ずかしいかい?
あるなしを数えている ナントカを口遊んでいる
風を集めて ほら、ハッピーエンドを歌おうぜ
涼しいのだ 心が吹き抜けて
自分のスピードで世界と踊っている
難しい語...ハリネズミとオッペンハイマー
-
ひたすら積み上げた階段の上
あてもなく登り続けている塔
ただ積んでいくばかりの本へ
挟んだ栞 いつかへの憧憬
Dont‘t Look Back in Anger
有線で繋がる過去の日々へ
ひとりよがりのまま救われたくて
フィクションを重ねて嘘を吐く
胸を打つ鼓動 ノックして 扉を開けば神話へ
四畳半...ドルアーガ
-
失くしたままの透明な魔法を
手を擦り抜ける さわれない歌を抱き締める
難しい言葉は使わない方がいい
手を擦り抜ける 希望みたいな文字を探した
うるさい世界との距離感 風邪の日の咳と体温計
好きなものだけを それだけを愛して
捨てたくない感情を探した 手探りのまま探した
くしゃみの中に紛れた記憶の香り...プルースト
-
古い扉絵の向こう 幕間の景色と城壁
巨人達が歌う みなの隣人を讃える歌を
バックパックの中に仕舞い込んだままの思い出が
産声となって咲かす 夏空に橙の油絵を
命を捧ぐに相応しい感動を
記憶の中の言葉 パズルみたいに組み合わせ
答えを探している あの日、飛んだ鳥の意味
時計仕掛けの作劇は 伏線と踊り狂...ワールドトレードセンター
-
サラゴサ手稿の木阿弥
千夜一夜の謎に熱に悩むんだ昼夜
夕暮れ沿いに鳥の群れ ヒッチコック
ミイラ取りに美しい棺を!
マッドマックス 主役はギークボーイ
剣を取れ ここだってゾンビランドさ
三番打者は見透かしたフォアボール さあ、ほら
君の番が来たようだ
引用は素晴らしき教養のインフレ
熱帯に浮かされ...ベイブ・ルースにサンキューを!
-
季語のない季節を飾るサーチライト
色取り取りの間で踊ろうよ
筆が折れても描かなくちゃ 僕達はどう生きるの?
いつかの巨匠の為体 必要な言葉も無くなって
文末に句読点を付けたのなら こんな小節も簡潔さ
一聴じゃ分かんなかった 事も沢山、知ってきたけど
いや、まあ言いたい事はもう無いんだけど
さあ 次の...羊をめぐる冒険
-
怪我をした 怪我をした
瘡蓋を剥がさないまま恥を晒して
ささくれみたいな太陽の光線が
突き刺して 心臓ごと
焼き切れるぐらいの火を点けた
幸福になって消えるわけなくて
雨に唄って、とか焼き直して
同じ定型句を打ち直している
ショーシャンクの終わりとか くだんない
そうだ 僕らずっと囚人なんだ...ジュブナイル
-
愛は降り頻る事はなく 孤独の淵で素知らぬ顔
お菓子のガムボールが笑う チョコレートの鳥が手を握ってくれる
ねえ、大丈夫 きっと大丈夫 おかしな僕らは
ひとりぼっち でも、寂しくない
ブラウン管の向こうで作劇が涙を拭いてくれる
そうだ 銀河に願いを、とか言ってみない?
書いた小説は誰かの物真似みたい ...ガムボールと賢治の日々
-
蜃気楼を駆けるピーター 功罪の海を抜けて
正しさを問い掛けて ずっと待っているよ
出鱈目なシュルレアリスムを描き直したくてさ
踊り狂うのだ マグダラのマリアと
言葉を餌に撒いて 世界の果ては圏外の様でね
クラップ・ユア・ハンズで平和を宣うんだ
だーだば どぅっどぅっどぅー
それ なんて意味だっけ?
...苦悶にラブソングを
-
願い一つ しょうもなくて 誰にも言えないまま隠したままで
ランドセルに 古い映画に 埃を被っても褪せないもの
小さな世界 当たり前の日々 転けたり笑ったり忙しなくて
恐竜と遊びたいなとか 将来の夢はお医者さんだった事とか
扉絵の向こうで心臓がノックして 太陽が僕を迎えに来る
正しくないまま 勇気もな...流星群
-
未完成のプロットを
組み立て直して あの続きを描いている
まだ届かなくて 休んでばかりで
それでも歩き出した
言葉に嘘は吐けない
とても大事で 捨てられなくて
胸の中で 諦観の淵で
透明にならないフレーズが澱んで
誤解ばかりが ほどけなくて思想になって
午前未明のスコールに曝され...サイドオーダー
-
じゃあ 出掛けようか
新しくした定期を握って
怖がってきた改札の向こうへ
君の勇気で
君の中の名前を無くした
ただごとじゃない物語を越えて
瞼に隠した約束の為に はじめなくちゃ
毎月購読した読み飽きない雑誌
誰にも言えない秘密の覚え書き
殺したい奴の数以上に救われたかった自分を...Flash
-
鯨の子達 悪夢の滴り
他愛無い友情にハイボールの気泡を想ったり
それから 続いて行った
それから いつか終わってしまった
言いたい事とか、もう無いんだけどさ
海賊船と革命の海の果てに
僕らの間違いもいつかは世界史になる とかは
そんなの あるわけないし
そんなのを妄言って云うんだって
ワンピースの少...言いたい事とかもう無いですけど
-
何かが苦しくて息継ぎが出来なくて
肺が潰れそうなほど エーテルを吸った
私が私を愛せるまで
魔笛が聞こえる 風の音が連れ去ろうとしている
長く伸びた影を踏んで
今日という日の輪郭をなぞった
貴方の短所を貴方が愛せるように
本当に優しい言葉をたくさん探すからさ
怖くて震える その手を握って
嵐の向こう...嵐の向こうへ