タグ:詩
1,485件
心臓は月
胎盤は花
指先は蝶
愛しいあなた
同じ月を見上げながら口づけを
わたしたち夢で結ばれましょう
ふたりの愛の結晶よ大地に降り注ぎ
どこまでも花を咲かせ続けて
ふたりの見た夢のように
母なる月に花の緒と胎児...月と花の胎盤
sari
楽園に近い庭の片隅に林檎の木
燃やしてみればいい
幸福が梳かれたアムリタの一雫が
願っても叶わない夢に溺れた人の口に触れた
火鉢に入り込んだ蝶に帰道を示したい
狂ったフリして守って貰いたかったんだろう?
どうか一匙の幸福が意味を成すように
鍵をかけた
足跡を辿って、「善は閉じ込めろ」と叫んでいた
標...第一標本世界
凪揺
朝は然る事乍ら、窓辺に傾いだ花が冷たい月を待っていた。
一瞬の永遠を統べる様な画伯が擦る。
生まれ落ちた時から、世界は目を背けて笑っていた。
巡り合わせの螺旋、或いは運命の悪戯について
花を抱えていた。荒んだ瞳で何を考えていた?
呟いたんだよ。
「分かり合えると思ったのに
分かり合えると思ったのに...或る画伯の愚作
凪揺
記憶
それはひどく曖昧で、不確かで
正解もなければ、不正解もない
言った言っていないなど
不毛な論争をしたとしても
どちらの記憶が正しいのか
確かめる術はない
そして厄介な事に
ひとたび忘れてしまえば
誰かに昔話を聞かされたとしても...記憶
R.祈月
天蓋が開いて身体が曝される
眠り姫の夢、誠の言葉
造花で埋め尽くされた顔が傾いて
朝日の色と薬の匂いがした
揺れる、揺れる 白露の花
揺れる、揺れる 贋物の身体
触れる
冷たい指先でなぞる窓越し
太陽と月が混ざって溶けた
揺り籠の中、眠っていたんだね...眠り姫の寓話
凪揺
君がここにいるのなら
教えてよ ここに来た理由
君がここにいるのなら
信じていいかな? 存在を
当たり前のことが当たり前になって
当たり前のことが信じられないまま
生きてきたの 想像と現実の間で
どうして選んだ理由を教えて思い出して恋の前を全部書こうとしたら失敗した
megumily
一人で独身謳歌か
若い女の子捕まえて結婚か
どんな道に行くかわからないけれど
後者を選んでよ
君らしい人生でしょ?いいでしょ?
今からだと迷惑をかけるから
年取っておじさんになったら
勝ち組になってよ
知らない世界が見てみたい
もう平気でしょ?違う?...内側の君へ
megumily
ゆるしてください なにものこせずに
あのはなのように ちってしまうことを
からすがないたら さあ、かえろう
みじめなこころすら とりになれるよ
わかってください いえにかえらずに
べつのどこかに かえってしまうことを
ゆうひをやいたら さあ、もどろう
どうけしみたいに えがおがはりつく
あかねにとん...Rooftop Clown
凪揺
醒めない夢は無いの
硝子張の地面の上で
歩き過ぎたら壊れてしまうから
引鉄の無い冷たい銃
空の言葉の内側に
目を塞いだ自分の姿
誰かが見つけてくれれば
変わる気がした
そんな気がしたのに
私の世界には誰一人、人がいない...不連続世界と私の証言
凪揺
何故 何故
何故 何故 何故何故なななぜ
やっぱそうなんだ
ファンはコレリスなこと
やっぱそうなんだ
悪いやつらしいこと
嫌いすぎて困るよ
迷惑かける連中で
人に嫌われている常識外れなやつ
色んな人はいる...がっかりしょんぼり
megumily
向日葵の墓碑銘 丘の上
纏った夏の風と共に眠る夕日
燻んだ色彩の送葬曲は埃を冠る
飛び立つ翼を着飾るだけの
忘れられた人の季節
空色に溶けた記憶をなぞる
繊細な輪郭と永遠に還らない生命
掠れた面影の笑い声は音を通さないまま
そのまま薄れる記憶の片隅
置き去りにして来た季節に...夏の墓碑銘は「或る心象」を写す。
凪揺
浅キ夢見シ蝶ノ様
宵ヲ舞フ影色 空一面ニ満月ノ光
燈揺レテ 連ナッテ 私ハ今モ待ッテイル
花月嵐昇 幻艶千夜
櫻雨天塗 夢儚終久
流ルル花ニ命ハ芽吹ク
闇照龐煌 待累廻風
影常晩涙 情酔環息
永劫ニ近イ春ノ一瞬
夢ノ跡ニハ花咲カセ...花宵夢々
凪揺
燈火が消えた
夢の中で
今に見える
此処で終わりだ
冷たい視線も
聞こえる声も
全て 幻だ
きっと 誰も
空の向こうで揺れる揺籠
いつも此処で生きていたんだ、と...揺籠
揺籠
光にあふれた景色
すべてがまぶしかった
この瞳にうつる世界はキラキラと輝いて
幼い私の未来は「希望」に満ちあふれていた
将来の夢 誰と結婚するのかな?
楽しい想像でいっぱいだった
朝起きるまでの夢を見ているあいだは
夢ではなく「現実」だと信じているように
真実を知るまではこの世界は美しい
現実なんて...希望という名のまやかし
ラピスラズリ
お母さんは言った
「普通の人は働いている人」だと
そのあとにも言った
「他にもね、犯罪をしてない人」って
私の考えは病気してない人だけれど
それぞれの普通 理想の普通
片隅に存在してるそれぞれの普通が片隅に
megumily
見るだけ傷つく
画面を
眺めて今日も
ため息
誰に対しても
優しい
それが好き でも
憎いな
何度も傷つけ
いるだけ...リライアンス
かげつ(佳月)
真っ白な紙を前にして
君はここに何を描くの
まずは小さな雲ひとつ
真似して僕も雲ひとつ
次は何を描こうか
問う君に首を傾げる
困ったように君は笑み
またひとつ雲を描いた
晴れた空に目を細めて
笑う君が好きだから...空色
かげつ(佳月)
大丈夫
誰かがいる
その前に自分がいる
そして色んな人がいて助けてもらって大人になって何かを忘れて
独りぼっちだった頃
考えは単純だった
死にたかった
でも僕には未来があると信じた
今こうしている自分の事も嫌いなの?
違うでしょ?...未来へ進め
猫老
嫌いな人がいたり上手くいかない事も全部誰かのせいに出来たり
これでも僕は正常?
少しおかしくて、でも自分らしくてそんな自分が好きでも良いと誰にも言われなくても分かっていたいよ
全部大丈夫
元は自分
きっかけは親かも知れないけど幸せになればいい
自己暗示で僕は「◯◯◯にありがとう」と自分を褒めている
...日々に感謝
猫老
愛されたい
それだけで世界は変貌した
人々が争い苦悩に絶望した
笑っていたのは悪魔か?
人間の弱さを憂い闘いに勝つ心は自信
強さはそこにはなかった
なぜ僕らは人間なのか
言葉は守り合う為に作られた
「あそこにライオンがいるよ」
僕らは片寄あい夜を越えた朝を待つ...言葉だけの世界は
猫老
同じ名前の人に恋をした
それは初恋の人と同じ名前
でも今はあなたには会えない・・
お元気ですか?
あなたに会えない日々はさみしいです
でもいつかまた会えると信じています
その日まで体に気をつけてください
失った色を取り戻す旅はまだまだつづく・・
世界の終わりと私の滅び、いったいどちらが先になるでしょ...初恋の人の名前
ラピスラズリ
誰の所為でも無い事なんか
昔から分かってた
それを知ってて傷付けたのは
紛れも無く自分自身
どうでも良い事だけを
心に背負ってばかりだ
何をやっても、何を願っても
ただの一度も許された事なんて
心の傷が見えたら少しは楽になるのか
人の心が見えたら優しくなれるだろうか...許せるのは。
凪揺
「あなたを守ることが僕の使命」
そう思っていたのに
守りたい気持ちは「憧れ」を経て
不思議な気持ちに変わっていく
あなたが「彼」の名前を呼ぶだけで
僕は「彼」がうらやましくて・・
でも、あなたを想う彼の気持ちと
彼を想うあなたの気持ちも知っている
そんな2人のあいだに僕が入ることはできない
こうして...お姫様への手紙
ラピスラズリ
世の闇を照らすのは己自身である
人を苦しめたのならもう恐れるな
地獄では笑う事しかできないよ
僕は神様の審判を心よく受け入れる
誰だって良い事は良い事と思っている
誹謗中傷する人は心に傷を負った人
誹謗中傷しない人は心に傷を負っていても苦しくなっても信じてる言葉がある人
心は何処?って「心は何処?」...因果応報
猫老
寂しい夜が続きました
夜は明けまた一人の夜へ向かいます
入り込めない日常
心は要らないと思った
誰かが助けてと言った
僕は?
憎まれた世界に築かれた猜疑心
心地良かった
その方が良かった
だから許そうとした...夢の子
猫老
A
期待を受けて咲いた
一輪の薔薇
檻で囲い
特別だと
育てられてる
A′
外の世界でふわり
踊る花々
あどけなくて...rose
かげつ(佳月)
A1
嗚呼花も散って
照りつけてる
太陽
沈んで
嗚呼ぬるい風が
頬を撫でて
草木を
揺らして
夏の暑さに...夏祭り
かげつ(佳月)
言葉がないと生きてゆけない世界
でも僕には言葉の住人がいない
言葉は大切だから上手く使えない
僕を苦しめるのも言葉
でも僕に勇気を与えてくれる人はいない
君が黙っているのは言葉よりも伝わるよ
誰も汲み取ってくれないけど君は一生懸命伝えようとしている
君の全てが君なんだね
君は優しい
君は頭が良い...苦しみへ
猫老
始まりは終わりに似ている
光から闇が生まれるように
満たした水瓶
溢れる中身が示す
終止の振り子
そんな風に失うなら
一秒を金貨に替えて
時間変形飛行機に乗って
太陽、蝉捕り、麦茶の味
いずれにせよ畢竟...オーヴァータイム
かたゆめデスク
奇異な目が
どこにいても
追ってくる
男のくせにだとか
頭固いねつまらない
着たい服を着ること
何が悪いかわからない
長い黒髪舞う
赤い口紅して
街をひとり歩く...トランスジェンダー
かげつ(佳月)
ねぇ今は
疲れて
少し寝てるだけ?
そうだよね?
お姉ちゃん、起きて
今すぐ
触れた
頬が
なんでこんなに冷たい?
わからない...片重い
かげつ(佳月)
伝えたい事は伝わらなかった
捻くれ者で寂しがり屋で強がりで
心を沢山間違えたけどだから少し人の気持ちが分かる
あの頃は自分の事が嫌いだった
心を見てくれる人はいなかった
ある日、僕は部屋の中で歩き回っていた
何かを探しているような
すると体が急に止まった
僕は気付いた、動き回りたくない自分に
次の日...あの日から
猫老
ずっと続く孤独が怖かった
孤独だと思っていたから
僕を見つけるまでは
友達でもなくでも何となく知っていた僕という存在
僕は僕から目が離せなくなった
僕のことをこんなに考えてくれていた人は確かに僕だったんだ
将来とか不安だけど頑張って解決しようとしたり
僕は死ぬことはやめた、生きることもやめた
僕に残...手紙
猫老
今はただ静かな宇宙に少し寄り添えた気がした
「ここだよ」
「僕もここだよ」
何だか友達みたい
少し疲れたから眠たいよ
星は空を流れた
夢の中の宇宙は一つだった
白い花のような心だった
目が覚めてまだ暗くて宇宙はただ一つの「光り」で僕はきっと約束をしていた
それは尊い僕の希望...僕の詩の始まり
猫老
目を瞑って
浮かぶ言葉に手を伸ばす
煌めき、瞬き、次第に消えてゆくから
消える前に書き留めて。
忘れないうちに
気が向いているうちに
君に届くように
浮かび、煌めき、瞬き、消える
言葉を
消える前に書き留めて。...消える前に書き留めて。
かげつ(佳月)
声を失う
言葉が痞える
手が震える
心臓がはねる
これはダメだね
まだ早いね
誰かに言われた気がした
またぐるぐると
嫉妬が渦を巻いて
言いたいことが全部...ひとりごと
かげつ(佳月)
1A1
見苦しい 言い訳
気づいてない ふり
まだ続けてる私は
愚かな女ね
1A2
愛 まだ
求めて しがみついている
醜くも 優しい
悲しい人...傾慕
かげつ(佳月)
幼い
頃には
素直に
言えてた
気持ちも
今では
言えないんだ
いつからか
周りの目
気にしては...成長
かげつ(佳月)
お日様出て
暖かい日
窓の外を眺める
昨日はずっと
どんより暗い
雨だった
けれど
おてんとさま
キラキラして
今日はお散歩日和...お散歩
かげつ(佳月)
イントロ
見えなくても
言えなくても
誰かの心に
景色を映せる
それだけ目指して
音をのせて行こう
A1
「待っていたよ」と
あなたは笑った...Music
かげつ(佳月)