タグ:ロミオとシンデレラ
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7-3.
初めてのデートは、ものすごく楽しかった。
私は乾かした制服を着て、海斗さんと駅の近くのお店を見て回った。
海斗さんに申し訳なくなってしまうくらい、何着も洋服を買ってもらった。さすがの海斗さんでも下着売場だけは「ちょっと、外で待たせて」って言ったけれど、その他はずっと海斗さんと一緒...ロミオとシンデレラ 36 ※2次創作
周雷文吾
3-2.
[ごめんね、実験で手が離せなくってさ。今日……もう昨日かな。……とりあえず学園祭の仕事お疲れ様!]
海斗さんから、そんなメールが返ってきたのは、深夜の三時を過ぎた頃だった。
いつもなら目も覚めない時間で、ケータイもバイブレーションにしていたのに、私は着信がきた瞬間、すぐに目が覚めた...ロミオとシンデレラ 12 ※2次創作
周雷文吾
2-3.
「そんなことがあったんだ……」
午後の図書館。明日にせまった学園祭の準備を少しだけ抜け出して、私は愛に昨日の夜のことを話した。
見知らぬ三人組に襲われかけたところまで話すと、愛は隣りに座る私に手を伸ばして、抱き締めてくれた。私の頭を抱えるようにして、いたわるように、とても優しく...ロミオとシンデレラ 7 ※2次創作
周雷文吾
Tempo primo
8-1.
また、逃げ出してしまった。
しばらく無我夢中で何にも考えられずに走ってから、しばらくして落ち着いてみると、ひどい罪悪感にさいなまれた。自分が海斗さんにどれだけひどいことをしたか、思い出すのすらつらい。
だって、海斗さんのせいじゃないんだもの。海斗さんは...ロミオとシンデレラ 37 ※2次創作
周雷文吾
3-4.
神崚高校までは、いつも登校するときと変わらない。でも、学校に近付く度に、心臓のドキドキは激しくなっていった。
制服じゃないからっていうのもあるかもしれない。私服で行くっていうのはなんだが慣れないけれど、だからって制服でいくのは、それはそれで恥ずかしい気がする。
高校の校門から入っ...ロミオとシンデレラ 14 ※2次創作
周雷文吾
6-5.
「ちぇー。未来ちゃんにカイの情けない話を教えてあげようと思ったのに」
「お前……な」
息を整えて、私を見る海斗さんの瞳は、不安で揺れていた。
怖かったのは、私だけじゃ――ないんだ。でも、私は独りじゃない。私には、海斗さんがいる。私を連れ出してくれる、ロミオがいる。
「未来ちゃん――...ロミオとシンデレラ 32 ※2次創作
周雷文吾
6-3.
真夜中。
私は恐怖にかられて、当てもなく走った。
怖かった。
不満があったとはいえ、それでも信じていたパパとママに裏切られた。そんな思い。
一方的に、私の気持ちを聞きもしないで海斗さんを拒絶するなんて、思ってなかった。しかも、私の目の前であんなこと言うなんて。
ポツリ。
...ロミオとシンデレラ 30 ※2次創作
周雷文吾
Meno mosso
4-1.
翌日。
昨日のことをぼんやりと思い出してるうちに、いつのまにか昼休みになっていた。
今日は、海斗さんのお弁当は作ってない。海斗さんの休憩時間と高校の休み時間が合わなくて、渡せそうになかったからだ。
代わりに――といったら怒られるかもしれないけど、今日は...ロミオとシンデレラ 17 ※2次創作
周雷文吾
5-7.
「私、海斗さんが……好き、です」
悩んで悩んで、どうしようもないくらいにつらくて、苦しくて。それでもやっと口にしたその言葉。
私は祈るような気持ちで、目を丸くして私を見返す海斗さんの言葉を待った。
……返ってきたのは、少しショックな言葉だった。
「……まいったなぁ」
目をそらし...ロミオとシンデレラ 27 ※2次創作
周雷文吾
Espressivo
5-1.
海斗さんがいない二日間は、思ってた以上につらかった。
このたった数日のうちに、海斗さんの存在は私の中でずいぶん大きくなってしまったらしい。
――まだ、私の気持ちを伝えてもいないのに。海斗さんの気持ちを聞いてもいないのに。
いや、だからこそつらかったんだ...ロミオとシンデレラ 21 ※2次創作
周雷文吾
3-3.
翌朝、私はあくびを噛み殺しながら、お弁当を作っていた。
学園祭の翌日ということもあり、学校は休みだ。しかも、学園祭は日曜日だったから今日は月曜日。平日だから、塾も夕方からしかない。作ってるお弁当はパパとママの分。それと、パパとママには内緒だけど、実は海斗さんの分もある。
昨日……...ロミオとシンデレラ 13 ※2次創作
周雷文吾
6-4.
コンコン。
山崎研究室、と書かれたその扉を恐る恐るたたいてみる。もうすぐ夜中の一時になるような時間。本当なら、ここに来ちゃいけないに決まってる。
でも……海斗さん。
ママの言ったこと、本当じゃないんですよ。
私、海斗さんが好きです。迷惑だなんて思ってないんです。だから――。
...ロミオとシンデレラ 31 ※2次創作
周雷文吾
6-2.
「未来、おかえり」
海斗さんと付き合い始めて一週間後の金曜日。家に帰っていつもどおりに「ただいま」ってつぶやいたら、今日は返事が返ってきた。
驚いてリビングに入ってみると、ダイニングテーブルにパパとママが座っていた。二人ともスーツを着たままで、険しい顔をしている。私が帰ってくるのを...ロミオとシンデレラ 29 ※2次創作
周雷文吾
君との恋は、ロミオとジュリエットにさせない。
「そこから連れ出すよ」
「…本当?」
「あたりまえだろ」
レンは微笑むと、亜美の手を握る。
「パパとママにオヤスミはした?」
「え…?」
「騒ぎ出しても遅いよ?」
亜美を押し倒す。
「大人はもう、寝る時間だから」...ロミオとシンデレラ___年下のロミオ
【梓】紫姫【花梅】
5-5.
「好きです」
たった四文字のその言葉を伝えることがこんなにつらいだなんで、私は全然しらなかった。
だって、毒リンゴを食べて眠ったままの白雪姫に、王子様はなんの気後れもなくキスしてたし、ガラスの靴を履いたシンデレラには王子様がみんなの前で堂々とプロポーズしてた。ロミオとジュリエットだ...ロミオとシンデレラ 25 ※2次創作
周雷文吾
4-4.
翌朝。
まだ寝ぼけている愛をベッドに残してリビングに入ると、むせ返るような甘いにおいがした。
……また、ママかな。
キッチンをのぞくと案の定、ママがフライパンでなにかを作っていた。フライパンの中には透明な液体みたいなものが入っていて、それをずっとかき混ぜてるみたいだった。何を作...ロミオとシンデレラ 20 ※2次創作
周雷文吾
4-2.
「へぇ、そんなことがあったんだ?」
「わ、笑い事じゃなかったんですよ!」
「ごめんごめん。俺も軽率だったね。気をつけなきゃ」
「あ、いえ。そういうつもりで言ったんじゃ……」
放課後の図書館。塾が始まるまでの、少しだけ空いた時間に、海斗さんはなんとか時間を作って会いにきてくれた。
そ...ロミオとシンデレラ 18 ※2次創作
周雷文吾
5-3.
翌々日、土曜日。
パパとママが仕事に出かけてから、私は鏡の前で悪戦苦闘中だった。
洗面台の上には、愛がくれた化粧品が広げられている。ファンデーション、リップ、アイライナー、ビューラー、グロス、マスカラなどなど。
お弁当と交換条件でお願いしたのは、メイクのやり方を教えてもらうこと...ロミオとシンデレラ 23 ※2次創作
周雷文吾
5-4.
実は昨日、金曜日には海斗さんに会えなかった。
学会は木曜日までで、海斗さんは帰ってきてたんだけど、海斗さんは一日中ぐっすり寝ていたらしい。
ここ数日、徹夜が続いていたみたいだから、仕方のなかったことだと思う。会えない日が一日増えたのは残念だけど、私に会うために無理まではして欲しく...ロミオとシンデレラ 24 ※2次創作
周雷文吾
わたしのきらいなおはなし
『ろみおと××××××』
さいごはばっどえんどなの
そんなのいやなの
さいごははっぴーえんどじゃないと
ね?
「パパ,ママ,おやすみ」
私は両親に就寝の挨拶を告げる
「おやすみアリス」
父さんの生気の無い声...ロミオとシンデレラ ……夢見る女の子が出てきます ←かつて書いたことがあるような気がするのは己の気のせいなのかw…………
アリサ
4-3.
結局、愛が乱入してきたせいで海斗さんに「好き」と伝えられなかった。
塾は十分遅刻してしまったし、しかも愛は塾が終わってからも一緒に帰ると言って、しっかりと家までついてきた……というか、まだいる。
「今日は未来ん家に泊まります!」
また、宣言された。
しかもまた、私のことはお構い...ロミオとシンデレラ 19 ※2次創作
周雷文吾
Apassionato
6-1.
会える時間は短かったけれど、私はすごく幸せだった。
こんな幸せがあるなんて、私は全然知らなかった。
学校に行って、お昼を一緒に食べて、塾の行き帰りも海斗さんは一緒に来てくれた。
学会が終わって、海斗さんはかなり時間の融通がきくようになったみたいで、私...ロミオとシンデレラ 28 ※2次創作
周雷文吾
5-2.
海斗さんから連絡がきたのは、木曜日の昼休みになった直後のことだった。
今日は確か学会二日目で、海斗さんの研究室の発表は終わってるはずの時間だった。
愛と一緒にお弁当を広げたところでケータイのバイブレーションが鳴り、慌てて画面を見ると、海斗さんからの電話だったのだ。
「ごめん、メグ...ロミオとシンデレラ 22 ※2次創作
周雷文吾
5-6.
不意に訪れる恐怖って、なかなか簡単には消え去ってくれない。
ママにぬいぐるみをねだったときに怒られたのは、十年近くたった今でも、ちょっとしたトラウマになっている。
「伝えなきゃいけないことがある」なんて言っておいてなかなか話さない私を、海斗さんは辛抱強く待っててくれた。でも、それは...ロミオとシンデレラ 26 ※2次創作
周雷文吾
私のことを悲劇のあの子にしたてないで
私を愛して_
「そんな気分よ」
物語におやすみなさい
何も知らずに眠りなさい。
昔の私みたいに
目がくらむ魅惑のジュエリー
わずかに尾びれを動かす
物語はいつ終わるの?
噛み付くことを知った私...[ロミオとシンデレラ]マーメイドと人魚姫[替え歌]
minya-
「私の恋を、悲劇のジュリエット、にしないで……、」
途端に出て来た言葉を思わず口に出してしまった。言った後に少し後悔。何が悲劇のジュリエットよ、夢見るのもいいところだわ。
『ミクは、ロミオとジュリエット、好きなの?』
不意に後ろから声をかけられて固まる。あんな恥ずかしい台詞を聞かれてたなんて、穴があ...【序章】絵本の中の少女達
なねつん
あなたのことを嫌味でジュリエットにしてあげる
一生幽閉されれば 良かったのにね
歪む口元 捩れた性格
全てすべてあなたの所為よ
あなたが従わないから
毒味の毒林檎と
咽返る魅惑のキャラメル
あなたはどちらを好むかしら?
噛み付かれれば? 優しくなんて
甘えごと 言い訳 言わないで...ロミオとシンデレラ 嫌味なジュリエット
七派 音
ロミオとシンデレラ ~ママ視点~(歌詞ではありません><)
あなたの恋がどうか悲劇のジュリエットじゃなく
喜劇のシンデレラになりますように…
【ボーンボーンボーンボーン…】
ほら、時計の鐘が9回なった。
あなたはもう寝る時間よ?
今日はどんな夢を見るかな?
明日朝起きたら教えてね
ママ、楽しみにして...ロミオとシンデレラ ~ママ視点~
†杏李†
私を異界の悲劇のプリンセスにしないで
ここから連れ出して…… そんな気分よ
妹におやすみなさい せいぜいいい夢を見なさい
「勝利よ あなたのじゃないけど」
むせかえる魅惑のカラメル 背徳の麻薬を絡める
今夜はどこまで行けるの?
噛みつかないわ 優しくする 苦いものはまだ嫌いなら
私の作るお菓子ばかり...【ロミシン替え歌】サタンとヘラクレス【ナルニア白い魔女風味】
上尾つぐみ