色んな事に挑戦してみたいと思い、右も左も分からない超ド素人ですが登録してみました。 至らない点等諸々あるかとは思いますが宜しくお願い致します。
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第十章
気怠さを纏った「今日」という朝。
私は起き上がり、左の手首の痛みに「あぁ…そうか」と昨日のリスカを思い出していた。
腕捲りをし、自分で付けた傷を見ると、思いがけない程の大量の傷があった事に
驚いたのだが、昨日の私は自分を見失う程「辛かったのだろう」そう思う他無かった。
彼からのdmが...月は嗤い、雨は鳴く
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第九章
いつからだったろうか、彼からのdmが途切れる様になってきたのは。
私はすっかりと「孤独」に満ちた日々を相も変わらず過ごしていた。
季節はすっかりと桜の咲く時期になっていた。
「孤独」にされる事にもすっかりと慣れてしまい、誰とも会話もしない日々だった。
それでも、陽は昇り日...月は嗤い、雨は鳴く
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第八章
いつもは不快な気持ちで起きていた朝だったが、今朝はなんだかスッキリと起きれた様に感じた。
恐怖心という不安定な心を持ったまま、私は携帯の電源を入れる。
彼からの連絡は来ていた、今迄と変わらず「おはよ」と。
その連絡に酷く安堵し、私はこんな人初めてだな、と不思議な感覚になっ...月は嗤い、雨は鳴く
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第七章
「私ね、好きだよ…」とてつもない恐怖心を抱えたまま、伝える。
彼にとっては同情心だったかもしれない、それでも「俺もすきだよ」そう伝えてくれた。
私は、その文字を見て泣いていた。
「いつかは離れて行ってしまうかもしれない存在」に不覚にも涙が出てしまったのだ。
「すきだよ」その言葉を信...月は嗤い、雨は鳴く
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第六章
それから彼とのdmでのやり取りは深夜の2時頃まで続いた。
彼はとても不思議な感覚の人で、直ぐに仲良くなる事が出来た。
下心のなさそうな、会話をしてくれる人だった。
私の心を埋めてあげる、とも言ってくれた人。
「この人」の言葉を信じて良いのか分からなかったが、私はそ...月は嗤い、雨は鳴く
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第五章
いつもの様に不快感で起きた私は「期待」していたのか、自分でも未だに分からないのだが、
ぼんやりと携帯の電源を入れた。
私の精一杯の「勇気」は無駄だったようだった。
返事等来る筈もなかったからな、なんて自分を慰めるかのように呟きなんだかとてつもない「疲労感」が
身体を...月は嗤い、雨は鳴く
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第四章
早朝、4時頃まで起きていた私なのだが、やはり眠る事は出来なかった。
私の頭の中は色々と動いている様にも感じる。
今日は何をしよう、私が「楽しい」と思える事をしよう、そんな事を考えながらベッドから起き上がる。
洗顔を済ませ、私は「今日」という1日を楽しめる様に...月は嗤い、雨は鳴く
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第三章
昨夜はなんだか、嫌な夢を見ていた気がする。
朝とてつもない不快感で起きたのはきっと寝る前に来ていたdmのせいだろう。
起きてからもなかなかdmは見れずにいたが、一応謝っていたしな、なんて思いながら
私はぼーっとして過ごしていた。
何だか時間が過ぎていくのが早く感じ...月は嗤い、雨は鳴く
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第二章
私は昔を思い出して「戻りたいな」なんて思った事が1度たりともない。
過去の恋愛で沢山の「否定、怒声、拒絶、性の捌け口」。
そんな事を思い出しながら、昨日来ていたdmに目を通してみる事にした。
返事があったという事は「話はしたいのだろう」と、考え直したのだ。
人は話してみ...月は嗤い、雨は鳴く
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第一章
虚無感、孤独感、失望、人の「言葉」は凶器だと私は思う。
私にはパートナーが居る。
しかし、言葉を交わす事も目や顔を見合わせる事もない、只一緒にいるだけの様なパートナー。
笑いながら暴言を吐かれるような、そんな「最善ではないパートナー」だ。
最善でない事は私が一番良く分かっている。
私...月は嗤い、雨は鳴く
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世界線
青い部屋の中を
ぐるぐる廻る
時刻はAM4:00
「愛してるよ」
聞こえる君の声が嫌い
煙草を咥え
「愛してなんかないよ」
大人の反抗期
君の言う正論が大嫌い...世界線
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最終章
瑠偉との不思議な生活は少しづつだが増えて来る様になっていた。
毎週、「水曜日」にだけ帰って来るだけだった関係だが、今では「水曜日と金曜日」に
なっていた。
彼との生活は私にとっては「幸せ」だと思わせてくれる生活だった。
今日は金曜日、いつもの時間に家のチャイムが鳴り、彼が家へと「ただいま...煙の行方
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第十一章
彼からのキスを拒まなかった私が「都合のいい女」になるのは
当たり前の事なのかもしれない。
それから3年程だろうか、身体の関係を続けてしまっていた。
会う日は決まって水曜日だった。
そんな堕ちぶれてしまった日々の中で主人が倒れてしまったのである。
それから、主人の世話に私は忙しくなり...煙の行方
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第十章
普段通りの生活の中で、彼が私を抱き締めてくれた香水や
優しく触れた心地よさは忘れられなかった。
2日経ったお昼頃にようやく彼からの連絡が入っていた。
「ごめん、少し忙しくて」そんな事を言っていた。
人にはそれぞれ時間配分があるし、予定もあるだろうし
「大丈夫だよ」そう答える事にした。
...煙の行方
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第九章
3週間後の水曜日にまた会う約束をして、私は彼の部屋を後にした。
帰り道の途中、喫煙所を見つけ私は煙草を吸おうと思い、立ち寄る事にした。
正直な所、「嬉しかった」それが何よりも私の本音だった。
私がふと思った身体を求められる事が無かったことが「嬉しかった」のである。
喫煙所に人...煙の行方
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第八章
彼と向き合って話をしていた数時間は楽しかった。
そしてそれと同時に悲しくもあったのだ。
元カノさんの話やら、彼の抱えているストレスを
沢山話してくれた。
やはり、現状に生き辛さを感じている様だったが、
彼が常に笑顔でいる事に悲しみを感じずにはいられない私がいた。
「瑠偉は辛い事が多いのか...煙の行方