物煎餅の投稿作品一覧
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恐るべくも世界は目を覚ましたばかり
舞い上がる飛沫に身を浸して
身を固める術などを知るはずもなくて
夜が雪崩込む
転がされるままに刃と盾を纏えば
計り得ぬ終わりといつか見える
流れ流されてが今日の答えだ
明日はどうする?
輝かしく光るあなたの旅路が
道向こうの陽炎に揺れる...[わたしとあなたの異世界転生] 歌詞
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魔女がやって来たの 蒼い夜だったわ
窓を開け放して 星を呼んだの
たちまち光が溢れて ふたり 溺れてしまったわ
2つ目のお願いは 部屋をめちゃくちゃにしないこと
騒がしいのは構わないけれど 片付けもできないの?
悪びれもせず傾けた杖で 星は砂になり 瓦礫は草木ヘ
むしろ悪化してゆくばかりなのに 笑っ...[魔女が来る] 歌詞
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0:00過ぎに君は 少し嘘をつく
囁きに星は応える
暖かな光と 眩しい音楽に
包まれて "君は生まれた"!
3:00前に目覚めて 鳥は宙を舞う
浅葱に重ねて飛び立つ
明けの陽にそよいで 惑星が ささと鳴り
初めての音が聞こえた
目を瞑って三歩 石畳の道
ふわり翻す 花の雨...[4/1] 歌詞
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客星は地上にふたつ 赤く輝くふた粒の星
石道を跳ね回り
寝過ごした八月の熱 俄かの雨を潜り抜けては
夕景の琥珀へ飛び込む
連星の軌跡が日々を 落書きのようにかき混ぜるのを
鳥たちは見ていて
「ずっと 一緒に居ようね」 夏の終わりに呟いたこと
…胸の騒ぎが そうさせたのか
さざ波立つ白い毛並みが
反射...[静かの海で逢いましょう] 歌詞
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くしゃみの音で 目が覚めた
僕のタオルを 下敷きに
よだれを垂れて 夢で何か追っているのだった
さっき食べたろ お昼ごはん
僕にお手だって しないくせに
甘えるのだけは やたら上手く
皆にちやほやされて 肥え太ったその体
自業自得って 分かってるのか
僕意外に 少し外面がいいからって
みんな きっと...[真っ白い犬] 歌詞
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息を切らす音がただ
透き通る霧に溶けてく
草深き夜の静寂を
描ける足音がふたつ
後ろ手に伝うあなたの
手の冷たさを想う度
揺らぎ乱れる鼓動は
後悔の海鳴りだろうか
過ぎ去る夜を私は だけど振り向けずにいた
何も語らず土を蹴る あなたの目を...[悲しそう] 歌詞
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逆咲く誘いが 小径へ伸びて
ただ遠く眺めてた
宵はいま向こう側
稲穂の海へと身を投げた日差しが
乱反射して目を 眩ませても
心は晴れない
狭い世界と丘までを隔てる
金糸で編まれた 檻のようで
少し 怖くなる
夢の世界へと逃げ出す折を...[薄翅の国へと至る道] 歌詞
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ひかりがさして
手を引かれ 劇場を 出たのが分かった
泣いていたから
あらすじも 結末も 忘れてしまった
機械の星は 結局どうなったのかな
光が差して 窓辺を見遣ると 飛行機雲が 校庭へ伸びた
眺めていたのは きっと私だけだった
会議の趣旨は いつしか泳いで 賢者を讃え 言葉が踊った
祝福に満ち ...[レイトショーの悪魔] 歌詞
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交わす交わす 踵を鳴らす
回すスローパス 群れなす方へ
遠ざかりだす 人波を見ている
バスを降りだす その瞬間を
何故か目が 離せなかった
一挙一動 不自然はないが
地に付かない
ドアが閉まって 君が消えると
春がそよいだ いつものままに
声の不定形 黄金の鳥を...[スロゥイントゥザフラットライン] 歌詞
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黎明が目に染みる
キジバトたち騒ぎだす
身を震わせ伸びをして 顔を洗い目を覚ます
履き古しの午前五時
雑踏が朝露を 呑み込んでかき混ぜた
行き過ぎるそら寒さよ
人波に飲み込まれて 消えてしまいそうなんて
思ううちに陽は落ちた
ベッドの上 数えるの 愛しいあなたの名前を
1からちょうど100まで そし...[シープシープ] 歌詞
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空中の花束に
鉤編んだ光を
絡ませて夜が明ける 窓辺
黒羊の手際を鞄に詰めて
私 帰るわ 帰るわ
性懲りもなく赤の 傘を引きずり
いずれ来る雨にと夜を濁し
果たして世界も 外方を向いたわ
雨水氷にファフロツキーズも 降りはしないの
誰が世界を止めたの?...[空中の花束] 歌詞
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[ファクトリー]
夜が 瓦礫を濯いで
森が 総てを呑み干す
とても 静かな夜半に
キミの ことが気になった
朽ちた ドアが崩れても
キミは 今もキミでいた
永い 旅には報いを
眠る 君には花束を
受け取って "Factory"...[ファクトリー](歌詞)
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[気化熱の向こう側]
例えばこんな経験はあるか?
南中の陽に瞬きをしたら
次の瞬間何故か夜だった
その日の僕がまさにそれだった
わけも分からず家路を駆けた
叱られながら僕は考えた
誰かが僕の8月2日を奪い去ってしまったんだ
鮮やかな手口は不確かだけれど 分かることがひとつ
水撒く人の後ろ側に誰か ゆ...[気化熱の向こう側](歌詞)
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[森には梟]
「ここでの暮らしにも慣れたつもり」と
文を書く指がしばし躊躇う
鏡の向こうの私を見れば分かる
軋轢に擦れてしまっただけだと
思った通りには行かない中で
優しいあの子の変わらぬ笑顔は
かえって私をみじめに思わせた
ガラクタをまとめ鞄に詰め込んだ
故郷へ帰りたい 海の見える故郷へ...[森には梟](歌詞)
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[メランコリックモンスター]
ラジオの予報で 誰も彼も 気持ちをどこかへ
落としたような 何も聞こえない夏
不吉な祈りが 段々と大気を満たした
呪文のように 木霊を繰り返す
夕闇のような揺らぎにふと気付いた
未だ青白い街を跨いだその姿
星読みのような瞳でキミを見ていた
足は知らぬ間に駆け出した
メラ...[メランコリックモンスター](歌詞)
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[雷光のゆくえ]
強欲の 狼に報いが 落ちたと誰かが言う
遥か先 薄明りの端で 何かが煌めくようだった
暫しして 夜を揺らす音が 地の鳴るように響いて
俄か吹く 薄霧の帳が 何かを誤魔化すようだった
彼の地の星は怜悧にて
全ての罪を知っていて
夢見の炎でそれを灼くのだと云う
嘘か誠か知れないが
...[雷光のゆくえ](歌詞)
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[オーガストダイバー]
冗談を言っている間に夏が過ぎていて
遠く並ぶビルは眩しい
坂の上ペダルを回す脚は小麦色
失われた七月 どこへ消えたのか?
幾つものユートピア かわし彷徨う鳥の
尽き果てぬその訳を 想ってみても 分からない
ダイバー 八月の熱に
ダイバー 背中で応えて
水平面を丸く切り取る飛...[オーガストダイバー](歌詞)
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[日常]
いつの頃からか奇想がよぎる
雨の匂いが鼻をついた時
果ての知れぬほど巨大なものが
頭の隅で うずくような
空気のようなものだろうか
影も形も 透明なのに 確かにあると言う
一瞬きり夢に見た
"日常"が張り付いて
消えない 消えない...[日常](歌詞)
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[月に似ている]
天球上に描く軌道は波に似て
星は散らす 眠りの囁き 届かない声
望遠鏡は祈りの側ら足を生やして
ドアを隠す しばしの戯れ 戻らない針
茨を掻いた血でノートを染めて
焼け付く人波を這いずる
乾きに揺らいで土に伏せるときに
夜を照らす影を思い出せるか?
月に似ている...[月に似ている](歌詞)
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[アドベンチャー]
乾く口元に水を差し
微睡みのままに街を行く
市を抜け出せば宵の口
虫を騒がせる宴の音色が
風に遠ざかりやがて消える
異形の調べが染み出す
「冷めた躰など土に還せ」と
翡翠の森は言う
あかく遠吠えが世界を震わせ...[アドベンチャー](歌詞)
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[手紙]
月並みな二文字を綴り
考える これでいいのかと
型で固めた言葉でも
言いたい事 わかってもらえる?
君には常識があるので
逆にこれが分かりやすいのか
馬鹿にしている訳じゃないさ
一枚きり 真剣なのさ
ああ...[手紙](歌詞)
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[大嘘鳥の鳴く方へ]
伸びてく影を繋いで離して
僕らは駆けた 疲れるまで
5時の時報がメロディを響かせた その向こう
舞い翔ぶ姿に目を奪われた
沈みゆく空のまた遠く
謎めく翼で僕らを連れてゆく
大嘘鳥の鳴くほうへ ああ
疲れて歩く人波にまぎれ
今日も変わらぬ溜め息が落ちる...[大嘘鳥の鳴く方へ](歌詞)
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[赤熱の一等星]
まるですべての 出来事が 私を祝福するみたいなの
輝いた夜 綺羅星の下 全てを負い私は生まれたの
ってね、ママは言ってたの なるほどね 難しくてよく分からないけど
ご飯を食べて ベッドで寝れば みんな幸せ そういう事なのでしょう?
お勉強も剣のお稽古も少しは大変だけれど
でもね出来...[赤熱の一等星](歌詞)
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[(U. F. O.)]
甲高く奇の金音で虫は目覚めた
不可視の鳥が星空を攫う夜だった
路上では牛が道草をつまみ鳴いていた
相応しく月は紅い平穏を映し揺らいだ
緋色の夜にはまた会おう
ラジオは何処の声を拾ったか?
焦げ付く匂いが鼻を刺し
静かに窓を見る
願い星の数多を数えて 描く暇はない...[(U. F. O.)](歌詞)
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[スタースペクトル]
幕が下りたみたいな夜が来て
私は見ていた星海を照らす光
流れる雲が月と重なって
目を覚まし騒がしく笑い合う星たちの瞬く声
星に願いを 月に祈りを込めてみても
明日の旅路は何かが変わるの?
人類の思いも 惑星の姿も 知る事無い
明星の灯は 雨時を指し示すの
静寂を破り 金切る...[スタースペクトル](歌詞)
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[モールズドリフト]
ひとつ呟けば穴を掘り ふたつ呟けば虫を食む
土色の海を征く
土台知れぬ意志で爪を研ぎ 光無き世界に音を食む
さかさまの空を飛ぶ
夜にはひとときの月灯り 毛並みに水を浴びて
明くるは炎天の熱の雨 骨身まで乾かして
それ!
Dig in! Dig in!
惑星を蹴り夜を掻いて穴を掘...[モールズドリフト](歌詞)
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[蛍火]
夕闇暮れて細道
ほら一、二の、三で 灯りが燈る
身に染み入るような橙の灯り
鈴の音が君を誘っては
飴のように滲む提灯と鳥居
群れなして交わすもののかい
ひとつふたつ 影たちが手を叩いて
祭囃子 霧雨に似た喧噪
水飴落ち 座り込んで傘の下...[蛍火](歌詞)
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[シャトル]
秒を読む声が空気を
鼓動のように叩いた
白く聳える塔を
人はただ黙り見ていた
未だ虚ろな世界を
夢見から覚ますように
血潮さえ揺らす音が
海鳴りに似て響きだす
水蒸気に巻かれ...[シャトル](歌詞)
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[砂時計を買った]
さらさら落ちる砂の細い糸が
今と私を繋ぐみたいだった
砂時計を買った 3分0秒がすぐ分かる
というわけでもない 3分待たなけりゃ分からない
なんて不便な物差しなんだ
思ったらすぐにすぐに触ってみたいのに
例えばこの声 ここからそこへ何秒かかる?
5秒じゃ間に合わない 何年掛か...[砂時計を買った](歌詞)
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[アンリファインド・スーベニア]
朝雲が陽を受けて街を照らしていく
旅立つには今日は悪くない
思い立ったらすぐに 服を着替えよう
ぬるい風が僕を冷ます前に
長い旅にはなるまい 荷物は邪魔になる
食べるものも多くは要らないな
忙しなく急ぎ行く人を街を 見下ろす丘の上
踏み出すのはただの一瞬だ
土を...[アンリファインド・スーベニア](歌詞)
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[ハロー・フィクション]
ハロー、フィクション
平たく日々の過ぎる中で
食べた 物語の意味は
真も 虚構も
いつか私の世界になって
キミもそれを見るのだろうか?
ハロー、フィクション!夢や現と
果たしてキミは現れた
半紙の裏 ノートの隅に描いた...[ハロー・フィクション](歌詞)
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[陽炎]
時に青く時に激しく
その身をうねらせて
海原はただ世界を浮かべた
陽を浴びて雲は高く
閃いてくるり輪を描く鳥は 水の餌を啄んだ
光線が胸を穿つ
熱を帯び青く輝く空へ 逃げる空気を吸い込んだ
長い旅にはなるまい
なんて強がりで笑っても...[陽炎](歌詞)